平成26年3月8日(土)に東京都内において平成25年度の日本放射線治療専門放射線技師認定機構評議員会を開催いたしました。多数の評議員にご出席をいただき、審議の結果平成25年度事業報告・決算報告、平成26年度事業計画案・予算案をご承認いただきました。 平成26年度も関係諸団体と協調して、放射線治療の質の向上・安全の確保に向けた事業を進めていく所存です。
健発0110第7号として平成26年1月10日に発出された厚生労働省健康局長名による「がん診療連携拠点病院等の整備について」において、求められるがん診療体制の整備が新たに明示されているところであります。 この指定要件のひとつである「専門的な知識及び技能を有する医師以外の診療従事者の配置」においては以下の通り配置が求められています。 ・がん診療連携拠点病院においては、 「専従の放射線治療に携わる常勤の診療放射線技師を1人以上配置すること。なお、当該技師を含め、2人以上の放射線治療に携わる診療放射線技師を配置することが望ましい。また、当該技師は日本放射線治療専門放射線技師認定機構が認定を行う放射線治療専門放射線技師であることが望ましい。」 ※その他、機器の精度管理等に携わる常勤の技術者等として医学物理士(専任)と、常勤のがん放射線療法看護認定看護師(専任)の配置が望ましいとされております。 ・地域がん診療病院においては、 「放射線治療を実施する場合には、専従かつ常勤の診療放射線技師を1人以上配置すること。なお、当該技師は日本放射線治療専門放射線技師認定機構が認定を行う放射線治療専門放射線技師であることが望ましい。」 ※その他、常勤のがん放射線療法看護認定看護師(専任)の配置が望ましいとされております。 認定者の皆様方におかれましては、専門知識と技能をさらに高めるとともに、安全ながん診療の提供の一翼を担う専門職として、日常の診療業務に責任感と自負を持ってあたっていただくようお願いいたします。
平成25年8月24日(土)午前9時より、駒澤大学深沢キャンパスアカデミーホールにおいて、認定教育セミナーを実施いたしました。認定試験受験者とあわせて278名の診療放射線技師が全国から参加しての開催となりました。放射線治療を実施するうえで不可欠な内容について、19時まで当機構役員をはじめとする講師陣による講義がおこなわれました。 翌25日(日)には210名の受験者が、放射線治療専門放射線技師の認定を目指して試験に挑みました。放射線治療に関する十分な専門知識を持ち、標準的な治療技術を安全に提供できるかを問う試験内容であり、統合領域60分、専門基礎領域120分の試験となっております。厳正な採点の結果、88名の方を合格といたしました(合格率 41.9%)。 この試験結果については郵送にて受験者全員に通知されます。 平成25年度第9回認定試験結果に対する所感 日本放射線治療専門放射線技師認定機構 認定委員会 放射線治療専門放射線技師は、放射線治療における専門的な知識と技術を十分に有し、患者さんに対し標準的な放射線治療を安全・確実に実施することが使命になります。このため、認定試験では専門基礎領域として放射線治療に関係する幅広い知識と、統合領域として臨床に即した応用力を問うための試験を実施しています。しかしながら今年度の試験結果からは、線量測定やMU計算の具体的な応用について、専門放射線技師としての使命を果たすレベルに到達しない回答内容が散見されました。 本認定試験の合格レベルは、放射線治療を正しく理解し、実際の治療業務を5年以上経験する中での真摯な研鑽により到達できるものです。機構では一定の認定レベルの維持に注力しており、認定試験の難易度は今回も概ね変わっていないことを確認しております。このことから、放射線治療専門放射線技師の認定取得を目指す方が増加し、その裾野が広がってきているものと考えます。 臨床現場では、線量測定、治療計画、治療装置等の統合管理・照合システムの導入が進んでいます。日常の診療ではこれらシステムを有効に活用して精度と安全を担保していくことは重要でしょう。しかし、最終的に患者さんと向き合い実際の治療行為を行うのは診療放射線技師であり、自らの計算により必要な値を現場で算出・検証できる能力も併せ持たねばなりません。治療線量を投与するその職責は誠に重大であることを深く胸に刻む必要があります。 日本放射線治療専門放射線技師認定機構では、診療放射線技師のライセンスを持つ方々へ、さらに専門的な教育をおこなう目的で認定教育セミナー、基礎講習会、実習型講習会等の事業を全国で展開しております。放射線治療を担当する診療放射線技師の方々は、これらの機会を十二分に活用し、放射線治療技術の向上に努めて頂ければ幸いです。今後も教育システムのさらなる充実を図りながら、放射線治療に特化した専門技師を育成して参りますので、部門責任者・施設長の皆様に置かれましては事業運営にご協力を頂くとともに、職員へ継続した研修の機会を与えていただきますようご理解のほどお願い致します。 認定教育セミナープログラム 時 間 内 容 講 師 9:00-10:00 放射線治療概論 内山 幸男名古屋共立病院 10:00-11:00 放射線治療技術 渡辺 良晴日本福祉看護・診療放射線学院 11:00-12:00 放射線計測(X線) 保科 正夫群馬県立県民健康科学大学 13:00-14:00 放射線計測(電子線) 小口 宏名古屋大学大学院 14:00-15:00 品質保証・品質管理(治療計画装置) 金子 勝太郎バリアン メディカル システムズ 15:00-16:00 品質保証・品質管理(治療装置) 奥村 雅彦近畿大学医学部附属病院 16:00-17:00 放射線看護 佐藤 弘史九州国際重粒子線がん治療センター 17:00-18:00 リスクマネジメント 山森 和美帝京大学ちば総合医療センター 18:00-19:00 放射線安全管理 成田 浩人東京慈恵会医科大学附属病院
平成25年7月27日(土)午前9時より、翌28日(日)午後2時半までの日程で、東芝メディカル那須工場敷地内にある放射線治療研修センター(RTTC)において、全国12地区の認定教育指導者(および予定者)24名に参加いただいて、会議および実習型講習会を開催いたしました。各地区で開催する実習型講習会での教育内容の標準化や、新しい標準計測法の理解を広めるために、今回は認定教育指導者を対象としての開催となりました。 今後は、放射線治療専門放射線技師認定者を対象に、実機を用いた継続教育として開催の予定ですのでご期待ください。 IBA製3D水ファントムを利用 本カリキュラムでは実習のみではなく講義・グループ発表もELEKTA Synergy, TOSHIBA Aquilion LB 他、測定器等も多数備えられています。
平成25年7月26日(金)午後7時より、那須塩原ステーションホテル会議室において、第1回理事会を開催しました。認定試験についての資格審査・準備状況など多くの議題についての審議・決定をおこない、午後9時に閉会しました。認定教育セミナー受講の方へは、本理事会の決定もって、受講票を発送することとしております。